Waterlogicの歴史

ウォーターロジックの創業から、
UV(紫外線)を利用した「ファイヤーウォール®」技術の
開発の経緯など、
詳しく紹介しております。

ファイヤーウォール® の開発

2010 年に、UV(紫外線)を利用した" ファイヤーウォール®" 技術が生まれた背景には、常に完璧を求めるWaterlogicの飽くなき探求心があります。

水の浄水にUV(紫外線)を利用する技術は、すでに広くその効果が知られ、活用されていました。
実際に日本でも、上水道の浄水場において活用されています。

上水道は、浄水場から一般の家庭などに水道管を伝って繋がっていますが、その間に菌が発生増殖したりしないよう、常に衛生的でなくてはいけません。そのため、水道法で規定の塩素を水道に加えることが求められ、厳しく管理、順守されています。その結果、日本の水道は非常に安全で衛生的であると国際的にも高い評価を得ています。

水道水の唯一の課題は、塩素臭が水に残るという点です。そこで、水道水を飲む際に、浄水器を通して塩素を除去するという方法がとられています。日本の浄水器の普及率は、世界的にみても米国と1,2の市場規模を競うほど広く使われています。味覚や嗅覚に敏感な日本的な感覚からかもしれませんね。

さて、浄水器があれば飲む間際に塩素を除去するので、雑菌に汚染されるなどの問題はなさそうに思いますが、実は浄水器そのものに構造的な課題が存在することが、業界や研究者の間では古くから知られておりました。それは、フィルターで塩素を除去した後のすべての水の経路を常に洗浄して、清潔に保つ必要があるということです。

飲食業界の方々は、毎日洗浄が必要なビールサーバーをイメージしていただければわかりやすいと思います。それがいわゆる、毎朝使う前に、あるいは、しばらく使わなかった後の「捨て水」です。
これを頻繁に行わないと、ヌメリ(雑菌の繁殖コロニー)が生じ、ひどい時にはその塊が吐水されることがあります。

つまり、吐水部分は外からの空気が触れることで、雑菌が繁殖しやすくなり、場合によってはフィルターにまで逆上してしまう「逆汚染」の問題を抱えているのです。そんなことになったら、塩素やその他有害物を除去するためのフィルターそのものが、雑菌を水に付与してしまうこともあり得るのです。

なぜ、こんなに大事なことが今まであまり知られていなかったのでしょうか。 それは、この問題を解決する根本的に有効な手段が、2010年に" ファイヤーウォール®" 技術が完成するまで世界になく、「捨て水」や温水循環洗浄などの対処療法で対応していたためです。

ところが、近年、地球温暖化に端を発するCO2削減や資源保護などの環境意識の世界的な高まりから、日本でも環境負荷の高いプラスチック・ボトルを使った飲料水の供給が見直され、水道直結型のPOU 浄水サーバーの市場シェアが徐々に高くなってきています。(従来から、水環境の悪い発展途上国などで使われるRO(逆浸透膜)フィルターを使った水道直結型浄水サーバーはありましたが、その効率の悪さ(約半分の水道水を捨てることになる)から飲料水の質がとても高い日本ではほとんど浸透していません)

水道直結型のPOU浄水サーバーは、内部に数リットル入る大きな水のタンクが内蔵されており、このため衛生状態を良好に保つ「捨て水」の量が非常に多くなってしまい、現実的ではなくなってしまうのです。" ファイヤーウォール®" 技術ができる前のWaterlogicも、UV(紫外線)ランプをタンク内部に設置し、タンク内を隈なく照射する方法を採っていました。そして、この浄水器の構造的な課題に関してはやはり逃れることができませんでした。

「逆汚染の最大の課題は、外気に触れるほんの数cm~十数cm程度の吐水口をどうするかです!」

どうすれば、この難問を解決できるか。Waterlogic の二人のエンジニア、ジョナサンとカーネルの頭にはいつもこの問題がこだましていました。UV ランプを吐水口に設置すれば…とすぐに思いつくのですが、ここからの技術的な課題が大変です。何しろ、吐水時の水量、水流の速度、流水に隈なく照射するためのUV をあてる角度(UV は光ですから、水の泡などで影ができるとその部分には光が届かず、うまく除菌できない)など、考慮すべき変数が多いのです。

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